子どもの虫歯予防の方法!メカニズムや理由も説明

子どもの虫歯予防の方法!メカニズムや理由も説明

こんにちは。東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」です。

虫歯治療を受けている子供

お子さまの歯が生えてくると「子どもが虫歯にならないようにしたい」と考えるご家族の方は多いのではないでしょうか。特に、幼児期の歯は大人の歯と比べて虫歯になりやすく、一度進行すると早い段階で深刻な影響が出ることがあります。

虫歯が進行すると痛みが出るだけではなく、食事や発音、顎の成長にも影響を及ぼすため、予防や早期治療が何よりも重要です。

この記事では、虫歯が発生するメカニズム、効果的な予防方法、そしてなぜ子どもは虫歯になりやすいのかを解説します。お子さまの虫歯を防ぐために、ぜひ参考にしてみてください。

虫歯のメカニズムとは

虫歯になった子供

虫歯は細菌感染による病気です。お口の中には何億もの種類の細菌が生息しており、その中でも虫歯の原因となる主な菌はミュータンス菌です。

ミュータンス菌などの細菌がかたまりになって、歯の表面や歯茎との境目に付着したものをプラークと呼びます。プラークは粘着性があり水には溶けないため、うがいするだけでは取り除くことができません。

プラークは、歯ブラシなどを使ってこすり取る必要があります。プラークを取り除かないまま放置すると、さまざまなお口のトラブルを引き起こす原因になります。

悪化したお口の環境の中に糖分が入ることで、細菌が活発化して虫歯が発生します。

虫歯ができるまでの流れ

それでは具体的に虫歯ができるまでの流れを見ていきましょう。

1.お口の中に糖分が入る

お口の中にいるミュータンス菌などの細菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサに繁殖します。甘いお菓子やジュースを摂取すると、お口の中のミュータンス菌は糖分を分解して酸を作り出します。

2.エナメル質が溶かされる

歯の一番外側を覆うエナメル質は人体の中で最も硬い組織ですが、酸に触れ続けると溶け出します。細菌が作り出した酸の影響を受け、エナメル質の表面から徐々に成分が溶けだす脱灰という現象が起こります。

食事をするたびに脱灰が起きているのに歯がなくならないのは、溶け出た成分が歯に戻る再石灰化が行われるためです。また、唾液には酸性になった口内を中性に戻す働きもあるため、脱灰と再石灰化が繰り返されることで健康な状態を保っています。

しかし、糖分の多い食べ物を頻繁に口にしたり、不十分な歯磨きで細菌の量が増えたりすると、脱灰が進行して虫歯が発生します。

虫歯の初期段階では、エナメル質の表面に白く濁った斑点が現れます。エナメル質のカルシウムやリンが失われた状態で、進行すると次第に歯に穴が開き始めます。

3.虫歯が深く進行していく

エナメル質が溶けて穴が開くと、次第にその内側の組織である象牙質や、神経や血管などが通る歯髄にまで影響が及びます。虫歯が歯髄にまで進行した場合、激しい痛みや炎症が発生して神経を取り除く処置が必要となることもあります。

さらに虫歯が大きくなって歯が崩壊した場合には、乳歯であっても抜歯が必要になることもあります。

虫歯を引き起こす4つの要因

虫歯は以下の4つの要因が揃うことで発生します。

  • 細菌(ミュータンス菌など)
  • 糖分(細菌のエサ)
  • 時間(持続的な作用)
  • 歯の質(エナメル質の強度)

虫歯の原因菌は、糖分をエサにして酸を生成し歯を溶かしていきます。歯が酸にさらされている時間の長さも、虫歯の発生に影響を与えます。例えば、時間を決めずにおやつを食べ続けたり、食後に歯を磨かないでいたりすると、酸が歯を溶かす時間が長くなります。

また、歯の酸に対する耐性が低いと、より虫歯が進行しやすくなります。特に、子どもの歯は柔らかく脆いため注意が必要です。

細菌・糖分・時間・歯の質の4つの要因が揃ったときに虫歯が発生するため、要因を取り除くことが予防につながります。

子どもの虫歯を予防する方法

歯磨きをしている子供

子どもの虫歯を予防するためには、具体的に何をすればよいのでしょうか。一つずつ確認しましょう。

正しくブラッシングをする

虫歯予防の基本は、毎日の歯磨きでプラークをしっかり取り除くことです。幼いころから食後に歯を磨く習慣をつければ、自然と予防意識を高めることができます。

子ども用の歯ブラシは、子どもの手にフィットするサイズで、口のサイズにあわせた小さめのヘッド、柔らかい毛先のものが多いです。歯磨きが楽しくなるようなデザインの歯ブラシを選んであげると良いでしょう。

ただし、小さな子どもは自分では歯をしっかり磨けないため、ご家族の方が仕上げ磨きをしてあげることが大切です。奥歯や歯と歯の間は、汚れが溜まりやすい場所なため、デンタルフロスなども併用して丁寧に磨いてあげましょう。

また、就寝中は唾液の分泌量が減り、細菌の活動が活発になります。そのため、寝る前の仕上げ磨きは特にしっかり行い、細菌の繁殖を抑えることが重要です。

食生活を管理する

虫歯予防には、食生活の管理も欠かせません。子どもは一度の食事で必要なエネルギー・栄養を摂ることが難しいため、補食が必要です。

おやつを食べることは必要ですが、時間を決めずにだらだらと食べ続けることはやめましょう。お口の中に食べ物がある時間が長くなればなるほど、歯が酸にさらされる時間も長くなります。おやつの時間を決めて食べれば、虫歯のリスクを減らすことができます。

また、子どもが好んで食べるような甘いお菓子や飲み物は、砂糖が多く使われている傾向があります。ジュースやキャンディーを頻繁に与えるのは避け、代わりに糖分を控えたおやつを選びましょう。

例えば、チーズやヨーグルト、ナッツなどはカルシウムを含み、歯を強化する作用があります。飲み物はジュースではなく水やお茶を選ぶと、酸性になったお口の中を洗い流すことができます。

ただし、食後にはお口の中を清潔にするため、しっかりと歯磨きを行うことが大切です。

定期的に歯科検診を受ける

虫歯予防には、定期的な歯科検診が大切です。もし異常が生じていた場合に、早期発見・治療ができるためです。また、正しく歯が磨けるようブラッシング指導を受けたり、フッ素塗布やシーラントなどの予防処置を受けたりもできます。

定期的にフッ素を塗布すれば、歯のエナメル質が強化され、虫歯の進行を抑えることができます。シーラントは、奥歯の深い溝を埋めて、溝の奥に食べ物が入り込むのを防ぎ虫歯を予防する処置です。

子どもが虫歯になりやすい理由を知っていこう

おやつを食べている子供

子どもが虫歯になりやすい理由は、以下のとおりです。

歯のエナメル質が薄く弱いから

乳歯のエナメル質の厚みは、永久歯の半分ほどしかありません。歯髄までの距離が近く歯の質も柔らかいため、酸にさらされると溶けやすく、虫歯の進行が非常に早いという特徴があります。

初期の段階で対処しないと進行し、歯が大きく虫歯に侵されてしまうことがあります。

食事やおやつの回数が多いから

成長期の子どもは、食事やおやつの回数が多くなります。食事のたびに口内が酸性に傾くため、頻繁に食べると虫歯リスクが高まります。

特に、糖分が多いおやつを食べると、口内の酸性度が上昇して歯が溶けやすくなり、虫歯のリスクが高まります。

自分では歯を正しく磨けないから

子どもは自分で効果的な歯磨きができないため、ご家族のサポートが必要です。特に、歯が生え始める時期や生え変わりの時期は、歯が生えそろっていないため歯並びが整っておらず、1本1本丁寧に磨く必要があります。

子どもが自分で歯磨きをするようになっても、遊び感覚でブラッシングをしたり磨かずに噛んでいるだけだったりすることもあります。そのため、磨き残しが発生しやすいです。

仕上げ磨きをしないと、磨きにくい歯と歯の間や奥歯にプラークが溜まり、虫歯のリスクが高まります。

まとめ

虫歯が治り笑顔の子供

子どもの虫歯を予防するには、毎日のブラッシング、規則正しい食生活、そして定期的な歯科検診が欠かせません。虫歯のメカニズムを理解し、効果的な予防方法を実践することで、お子さまの歯を守れます。

子どもの虫歯予防を検討されている方は、東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、虫歯・歯周病治療や根管治療、入れ歯・ブリッジ治療などの保険診療だけでなく、インプラント、ホワイトニング、矯正歯科などの自由診療にも力を入れています。ホームページはこちらネット診療予約も行っていますので、ぜひご活用ください。

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